【Pascal Greco 写真・映像展】PHOTOGRAPHING THE VIRTUAL IN THE AGE OF ANIMA LUDENS

Pascal Grecoは、現実の風景だけでなく、ビデオゲームの中に広がる仮想の風景を「写真」という手法で捉えてきました。その作品は、現実と仮想の境界を揺さぶり、デジタル環境によって私たちの風景やリアリティに対する認識がどのように変化しているのかを問いかけます。
本展では、Grecoによるゲーム内写真を中心とした作品を通して、物理空間と仮想空間が交錯する「複合現実」の時代における、新たな風景とリアリティのあり方を見つめます。さらに、ビデオゲームや急速な進化を続けるAIテクノロジーによって立ち上がりつつある、新たな自然=「デジタル・ネイチャー」と、私たちがどのような関係を築いていくのかを探ります。

9月25日(金)および10月2日(金)の夜には、Pascal Greco本人を迎え、ars●bitプロジェクトの育成対象者および国内の写真・現代アートの実践者とともにトークイベントを開催します。

■展示期間
2026年9月25日(金)〜10月4日(日)
10:00〜21:00

9月26日(土)または27日(日)は他のイベントにより、写真作品のみの展示となります。

■会場
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東京都渋谷区桜丘町1-4
Shibuya Sakura Stage SHIBUYA SIDE 4F

■展示予定作品
写真作品
「Photography, Video Game, Landscape」関連作品ほか

映像作品

■トークイベント
日時:2026年9月25日(金)18:00〜20:00
出演:Pascal Greco(写真家)、薄羽涼彌(映像作家、ゲーム開発者)、HSP(クリエイティブディレクター、DJ、アーティスト)、ma 間マ摩(アーティスト)、戸村陽(建築家/デジタルデザイナー)
司会:中川大地
通訳:J-mon

オープニングトークでは、Grecoと、大阪・関西万博の舞台イベントのために多人数参加型インスタレーション《The White Anteroom》を創出したチームのメンバーが登壇します。インゲームフォトグラフィーと、複数の参加者の操作から生まれるゲーム的な映像・空間表現を手がかりに、仮想世界を撮ること、遊ぶこと、共有することについて語ります。

日時:2026年10月2日(金)18:30〜20:00
出演:Pascal Greco(写真家)、小林健太(写真家)、後藤繁雄(編集者・クリエイティブディレクター・アートプロデューサー)
通訳:J-mon

会期終盤には、現代写真と出版・キュレーションの領域で活動する後藤繁雄と、デジタル時代の知覚を独自の写真表現へ展開してきた写真家・小林健太を迎えます。Grecoの実践を写真史・現代写真の文脈から読み解き、現実と仮想空間を横断する今日の写真の可能性を考えます。

■Pascal Greco
Pascal Greco(パスカル・グレコ)は、映画監督、撮影監督、編集者、アートディレクター、写真家として領域横断的に活動する、スイスとイタリアにルーツを持つ独学のアーティストです。これまでに十数本の映像作品を発表しています。
2018年には、Philippe Pellaudとの共同監督により、Asia ArgentoとAnna-Lou Castoldiが出演する、鮮烈で催眠的な映像作品《Shadow》を発表しました。同作はフランス・ナントのLe Lieu Uniqueやジュネーブ国際映画祭で上映され、数多くのメディアで紹介されました。2022年からはVimeoで無料公開されています。
主な映像作品には、瞑想的な三部作《Super 8》(2008)、《Nowhere》(2013)、《Stun》(2015)のほか、ジュネーブ美術・歴史博物館からの委嘱により制作した《SOMNIA》(2023)があります。その未使用映像から構成される《INSOMNIA》は、Goodbye Ivanによるサウンドトラックのレコードに付属するQRコードを通して、2026年に公開される予定です。

Grecoの写真作品は、建築と風景、そして構築されたリアリティの関係を主なテーマとしています。これまでに、日本各地の日常を記録した『Kyoshu, nostalgie du pays』(2007)、『Seoul Shanghai Tokyo』(2010)、アイスランドの建築をポラロイドで捉えた『No Cliché』(2013)など、10作品の写真集を発表しています。
香港をテーマにした『Hong Kong: Perspectives, Prospectives, Typologies』(2018)と『Hong Kong Neon』(2021)では、香港独自の建築類型と、急速に姿を消しつつあるネオンサインを記録しました。また、『Kwai Shing West Estate』(2024)では、約1万8,000人が暮らす香港の大規模集合住宅を取り上げています。東京をテーマとする新作写真集『Tokyo Flash』も2026年に刊行予定です。
『Place(s)』(2021)および『Photography, Video Game, Landscape』(2025)では、ゲーム内写真を通して、ポスト・フォトグラフィーという新たな領域に取り組んでいます。自然の風景のように見える仮想空間を撮影した作品は、現実とデジタル環境の境界を揺さぶり、現代の視覚文化がリアリティの認識をどのように形づくっているのかを問いかけます。
作品はこれまで、『The Guardian』『Le Monde』、CNN、『Vice』『Libération』『Télérama』『Creative Review』『Blind Magazine』『Polka』『Fisheye Magazine』など、世界各国のメディアで紹介されてきました。
スイス・ゲーム博物館、Musée Alexis Forel、Espace Abstract、Guillaume Daeppen Galerieなどで個展を開催したほか、フランス・アルルのOctobre Numérique、Photo Elysée、ジュネーブ国際映画祭、Milan Machinima Festival、Mapping Festivalなど、数多くの展覧会や映画祭、デジタルアートフェスティバルに参加しています。ジュネーブ写真センターでは、展覧会とあわせてゲーム内写真のライブパフォーマンスも発表しました。

芸術活動と並行して、社会的に孤立した若者たちに映像制作を指導し、専門的な技術の習得と就労を支援しています。2020年には、映画監督Radhia Chapot-HabbesとともにELAN collectiveを設立。移民や難民、障害のある人、依存症を抱える人、高齢者など、多様なコミュニティと協働し、映画や演劇を通して一人ひとりの声を社会へ届ける活動を続けています。

主催:一般社団法人渋谷あそびば制作委員会/404 Not Found
助成:クリエイター支援基金